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接写リングを使ってマクロ撮影をしてみる【Canon EF-M】

NEXT DOORの接写リング

当ブログに掲載する写真は全てEOS Kiss M2の3種類のレンズで撮影しているのですが、レビューブログなのに商品から離れた写真ばかりなことが気になっていました。

所有するレンズ

  • 標準ズームレンズ
    (EF-M15-45mm F3.5-6.3 IS STM)
  • 望遠ズームレンズ
    (EF-M55-200mm F4.5-6.3 IS STM)
  • 単焦点広角レンズ
    (EF-M22mm F2 STM)

紹介するアイテムにより近づいて撮影するためにはマクロレンズが必要ですが、EF-Mマウントの接写レンズは4万円弱するので手が出せませんでした。

そこでEF-M用の接写リングなるものを購入したところ、僕が理想としていたこの画像のような「質感がはっきりと伝わってくる」写真を撮影できるようになりましたので、今回レビューします。

16mm+55mmの作例
机のざらざら感も撮影できます
接写リングを使った写真例
ピントも合います

接写リングがおすすめの人

  • 接写で撮影したいけど、マクロレンズは高額すぎて買えない人
  • 使っているカメラで撮影できる写真のバリエーションを増やしたい人
  • モノを多く撮影する人

上記に当てはまる方は接写リングを購入するとすごく満足するのでおすすめです。

また当記事はEF-Mマウントに限らず、接写リング全般についてお話ししますのでCanonユーザー以外の方もぜひ参考にしてください。

マクロリングとは撮影できる写真例

接写リングで何ができるのかは実際に見ていただいた方が早いので、まず作例を見てください。

Logi Boltレシーバー

こちらは接写リングを使って撮影した、ロジクールのUSBレシーバーを撮影した写真です。

通常の望遠レンズでは小さなUSBレシーバを大きく綺麗に移すことはできません。

しかし接写リングを使えば、望遠ズームレンズを簡易的なマクロレンズとしてこのような写真が撮影できるようになります。

USBレシーバーだけでなく、このような写真も撮影できるようになります。

接写リング作例
10mm+16mm+45mm標準ズームレンズ
接写リング作例
10mm+16mm+45mm標準ズームレンズ
接写リング作例
10mm+16mm+45mm標準ズームレンズ

レンズの最短焦点距離より近い距離に被写体が位置している場合、本来であればピントが合いません。

でも接写リングを被写体との距離に合わせて取り付けることで、ピントが合わせられるようになります。

屋外でもいくつか撮影してみました。

接写リング作例
10mm+16mm+45mm標準ズームレンズ
接写リング作例
10mm+16mm+45mm標準ズームレンズ
接写リング作例
10mm+16mm+45mm標準ズームレンズ
NEXT DOORの接写リングを取り付けたEosKissM2とズームレンズ
リングを取り付けたKiss M2

ややこしい説明になってきましたが、「接写リングを取り付けてレンズを伸ばす」という認識で構いません。あとで詳しく説明します。

接写リングを使えば、このような撮影方法ができるということです。

接写リングとは

接写リングとは「今持っているレンズを簡易的にマクロレンズにする」というものです。

「マクロレンズを購入しなければ接写撮影はできない」と考える方が多いかもしれませんが、接写リングを使えばマクロ撮影ができるのです。

接写リングはカメラ本体とレンズの間に取り付けるもので、「中間リング」とも呼ばれます。(当記事では接写リングで表記を統一しています)

NEXT DOORの接写リング二つを並べた
左のリングが16mmで右のリングが10mmです

多くの接写リングには10mmと16mmの2種類が用意されており、片方だけ使ったり両方使ったります。

接写リングの有無のよる写真を比較すると、このようになります。(寄れる限り寄ってみました)

ちなみに接写リングの使用によってカメラの画質が落ちることはありません。

55mmで撮影した写真
55mm望遠ズームレンズ
16mmと135mmを合わせて撮影した写真
16mm接写リング+135mm望遠ズームレンズ
16mm+10mmと135mmを合わせて撮影した写真
10mm+16mm接写リング+135mm望遠ズームレンズ

10mmと16mmのリングを使った最後の写真を見てわかる通り、かなりズームした状態でも近いものにピントが合うようになります。

なおこの写真は寄れる最大限で撮影したもので、これ以上近づくとピントが合わなくなります。

そしてこの接写リングの仕組みについてですが、センサーとレンズの距離をリングによって物理的に話すことで焦点距離を伸ばしているということです。

これにより被写体をより大きく写せる(ズームしている)ようになります。

僕もそこまで詳しい人間ではないのですが、とりあえず「今持っているレンズをもっとズームできるようにする」という認識でOKです。

顕微鏡のように「分子までズームできます!」みたいなものでは無いです。接写リングにも限界はあります。

そして接写リングの魅力は何といっても「低価格」だということです。

こちらは主なマウントとそれに対応するサードバーティ製の接写リングの価格です。(リンクをクリックすると販売ページに移動します)

マウント名主な接写リングの価格
EF/EF-S
(Canon)
¥7,699
(JJC)
EF-M
(Canon)
¥3,696
(Hakeeta 01)
RF
(Canon)
¥5,799
(JJC)
F
(Nikon)
¥8,999
(JJC)
Z
(Nikon)
¥5,999
(JJC)
E
(Sony)
¥4,599
(JJC)
X
(FUJIFILM)
¥4,599
(JJC)
L
(LUMIX)
¥6,499
(JJC)

もちろんマクロレンズは価格に見合った性能があるので価格だけを比較するのは良くないですが、「とりあえず接写撮影してみたい」という僕のようなタイプの方にはぴったりです。

ということで次は僕が購入した、EF-Mマウント用の接写リングについて紹介します。

実際に使ってみる

僕が購入したのはNEXT DOORというサードパーティ製のEF-Mマウント用接写リングです。購入価格は¥4,000(税込)でした。

Yahoo!ショッピングで購入したのですが、購入から3日程度で届いたのでありがたかったです。

NEXT DOORの接写リングの側面

封筒に入って届きました。Canon純正では無いので箱に入っているというワケではありません。

梱包がどうであれ、きちんと使えているので大満足です。

外観

NEXT DOORさんの接写リングの見た目は至ってシンプルです。

リングというだけあって、真ん中は穴が空いているだけです。

NEXT DOORの接写リングの俯瞰撮影

購入できるリングのカラーはブラックのみだったので、ブラック以外のEF-Mカメラを使っている方は見た目が悪くなってしまいます。

僕が使っているEOS Kiss M2はブラックカラーなので、リングを付けても違和感が全くありません。むしろメカメカしくなってカッコ良くなりました。(個人的な感想です)

NEXT DOORの接写リングを取り付けたEosKissM2と望遠レンズ
レンズが長くなったような見た目

レンズを取り付ける部分は赤い印がついていますので、間違えることはありません。

NEXT DOORの接写リングの目印

レンズとカメラ本体の中間にリングが入るということで、カメラの電気信号が伝わるように金属の伝達用の部品があります。

これによりレンズ側のオートフォーカスが動作します。

NEXT DOORの接写リングの接触部分

もちろん通常のレンズと同様にロックとロック解除用のボタンがありますので、撮影中にレンズが外れるということは起こりません。

NEXT DOORの接写リングのロックボタン

気になるのはレンズ本体の質感で見た目こそ金属らしくカッコよく見えますが、レンズを装着してみるとどこか頼りない音がします。

特に10mmと16mmを合体させるときにカチカチカチという擦れる音がして不安になります。

NEXT DOORの接写リングの二つを取り付ける
壊れてしまったような取り付け音で心配になります

レンズが取り外せなくなったり撮影した写真に影響が出ているわけではないので、使用上の問題は無いようです。

接写リングの低価格はこのような点から実現しているのでしょう。

使い方

接写リングはこのように取り付けます。

NEXT DOORの接写リングを取り付けたEosKissM2と望遠レンズ

すごくシンプルです。

使う上で重要となってくるのが、「どのような組み合わせでレンズとリングを取り付けるか」です。

そもそもレンズと接写リングの組み合わせには、【接写リングの長さ<レンズの長さ】である必要があります。そうでないとピントが合わなくなります。

例えば僕のリングの組み合わせでいえば、

単焦点広角レンズ(EF-M22mm F2 STM) + 10mm+16mm

のような組み合わせは使えないことになります。

NEXT DOORの接写リングを取り付けたEosKissM2と単焦点レンズ
10mm+16mm(リング側) > 22mm(レンズ側)だからNG

ということで僕が一番使う組み合わせは

望遠ズームレンズ(EF-M55-200mm F4.5-6.3 IS STM)+ 10mm+16mm

です。これが一番使いやすいと感じています。

レビュー

ここからは接写リングを使用し始めてから何枚も撮影してみてのレビューを行います。

まとめると以下の通りで、買ってよかったなぁと感じています。

接写リングの概要

  • 表現できる幅が劇的に広がった
  • ピントを合わせるのが難しい
  • 仕組みを理解するまで使いこなせなかった

もし今使っているカメラに飽きてきた方や、新しいレンズが欲しい方は接写リングを購入すると新鮮な体験ができますよ。

しかも1万円以下で楽しめます。

表現できる幅が劇的に広がった

「新しい種類の写真が撮れること」が接写リングを購入した最大の目的であり、最高に嬉しかった点です。

16mm+55mmの作例

僕の場合ブロガーという事情でリングを購入しましたが、多くのカメラユーザーもリングの効果を実感できるでしょう。

リングが送られてきた日はまるでカメラを初めて購入した時の日のように、いろいろなものを撮影して回りました。やっぱりカメラって奥が深くて面白いです。

16mm+10mm+135mmの作例

ちなみにマクロレンズに興奮した勢いで撮影した写真はこちらの記事でたくさん使っていますので、ぜひお読みください。

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これまで「遠くを撮影できるからこそカメラが良いのだ」と思っていましたが、身近なところもカメラに収めたくなることに気がつきました。

カメラに飽きてきた方は良い刺激材になると思います。 

接写リング作例
10mm+16mm+45mm標準ズームレンズ

ピントを合わせるのが難しい

マクロレンズと接写リングの最大の違いがピントの合わせ方です。

マクロレンズはピントはどこでも合わせることができますが、接写リング使用中はマニュアルで合わせる必要があります。

EosKissM2のモード切り替えダイヤル
マニュアルで撮影する必要がある

普段からオートフォーカスのモードで撮影している方が接写リングを購入すると、始めは「壊れてるんじゃないかな?」と思ってしまいます。

マニュアルモードと聞くと怖いイメージを持たれるかもしれませんが、マニュアルモードを使えば自分のイメージ通りの写真を撮影できるので早めに慣れておくのがおすすめです。

NEXT DOORの接写リングを机に置いた

接写リングはピントが合う範囲が狭いので、慣れてしまえばすぐに合わせることができますが僕はしばらく慣れませんでした。

カメラはやっぱり場数が大切なようで、たくさん撮影することが上達のコツでした。(まだまだ未熟だと思っていますが)

マニュアルモードに慣れておくべきだった

仕組みを理解するまで使いこなせなかった

接写リングを早く使いこなすコツは試行錯誤しまくることですが、リングの仕組みを理解しておくことも大切です。

というのも接写リングを購入するまで、僕はレンズというものの仕組みを全く理解していませんでした。

16mm+10mm+135mmの作例

いつか前に学校の理科でレンズの勉強をした気がしますが、なぜズームできるのか、なぜピントが合うのかなど疑問にも思っていませんでした。

しかし接写リングの購入がきっかけとなって、カメラに対してもっと興味を持ちいろいろなことを知りました。

これにより被写体によってレンズおよびリングの使い分けができるようになり、撮影のスピードが向上しました。

NEXT DOORの接写リングとCanonのレンズ

リング2つとレンズ3つで無数の組み合わせがありますが、取りたい写真をイメージして答えを簡単に割り出せます。

みなさんもカメラについて理解を深めてみてはいかがでしょうか?

【まとめ】マクロリングで簡単にマクロ撮影できる

今回はEF-Mマウント用の接写リングをレビューしました。

接写リングを使えば、誰でも安く接写撮影ができるようになります。

NEXT DOORの接写リング二つを並べた

接写撮影はモノの細部に注目した写真が撮れるので、他のレンズでは撮影できなかったような一風変わった作品を作ることができます。

また接写リングはあくまでも簡易的に接写ができるようにするためのもので、高機能のマクロレンズには及びません。

それでも1万円以下で接写を試せる点では接写リングを購入する価値があります。

接写リングの概要

  • 表現できる幅が劇的に広がった
  • ピントを合わせるのが難しい
  • 仕組みを理解するまで使いこなせなかった

もし今持っているレンズを生かして新しい写真を撮影したい方や、マクロレンズが高額で手が出せないという方はぜひ接写リングを購入しましょう。

接写リングには以上の長所短所があり、使いこなせるようになるまで時間がかかります。

購入した方はぜひリングを使って色々な写真を撮りましょう!

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